どんな面接であっても、人と人とが相対して出会うわけですから、どちらもそれなりに気を使っていることは間違いありません。
そういう意味では、面接官が上で、面接を受ける人が下というようなことは全くないのです。
面接官も、あなた自身のことを知りたいし、どうしたらうまく話せてもらえるかということに努力しています。
面接官が最初に持つあなたの印象は、話す内容というよりは、話しているときの表情や、歩いたり、座ったりするときの姿にあるかもしれません。
「顔や目の表情」「真剣な表情」「笑っているときの表情」「考えているときの表情」などは、その人の人柄をあらわします。
話す内容にも、いろいろあります。
聞かれた内容に対して少ししか話さない人や、聞かれた内容とは違う内容を話してしまうような人もいます。
実のところ、話というのは、キャッチボールですから、1つの質問と1つの答えでワンセットではなくて、1つの質問に対して、1つ答えると、相手はさらにもう1つの質問をしたくなるというように、発展的に話が弾んでいくことが必要なのです。
話して楽しいという人は、出しゃばらずに、相手に話させながら、話をつなげていくことができる人です。
ヒューマン話し方教室には、初めての人が自分の話し方のご相談をするための「話力チェック&アドバイス」というサービスがあります。
ここに来られる方は、決して話が下手であるとか、自分から話せないという方ではなく、十分に社会の中でお仕事ができる立場にいる方がほとんどです。
このような方の悩みの1つとしては、「多くの人の前に出ると緊張してうまく話をすることができない」ということがあります。
友人や仲間内では問題なく話せても、いざ人前に出ると話せないということの本質は、「知らない人や、初めての人の前では緊張する」という心理にあるように思います。
実は、面接も緊張してしまうと、うまく自分を表現できずに、あっという間に終わってしまったということになってしまいます。
人が緊張することは、決して間違ったことではないのです。動物だって、初めての人にはなかなか慣れずに警戒するということはよくあります。
問題は、緊張した状態から、緊張をほぐす状態に変化することができるかという点です。
人と人が話していて、ふとした話で、相手の素の部分が見える瞬間があります。
恐らく、その時に相手のことが理解できて、相手との間が少し埋まった感じがするのではないでしょうか。
面接では、なるべく自分の素の部分を見せるようにしてください。そうすれば、面接官の心もほぐれて、話が弾んでくることと思います。
ヒューマン話し方教室 スタッフより