話し方のトレーニングといっても、何を話せばいいのかと疑問に思われる方もいると思います。
きちんとした話をするためには、話す内容をきちんとした文章で書けるということが必要です。
オバマ大統領の演説にしても、スピーチライターが書いているということはよく知られていることです。
つまり、きちんとした文章があって、それを話せるように訓練するだけで、かなり上手な話し手だと思われるということです。
私も長い間、話し方教室の生徒さんを見ていて感じることは、話すことも苦手という以上に、書くことが苦手という人が多いという点です。
文章を理路整然と書ける人は、話し方も理路整然と話すことができます。
あいまいでとりとめのない文章を書いていると、話し方もあいまいでわかりにくい話になってしまいます。
最近はメールで一言や二言のメールだけで済ますという人が増えているようですが、メールの返信をきちんとした文章で返すということだけでも、話し方の向上につながると思います。
話し方は、ノウハウや技術ということよりも、頭で考えたことを言葉というよりは、文章として表現することなので、人に伝わるような正しい文章を日頃から使うことが必要になります。
書き言葉と話し言葉は実際には異なりますが、話の道筋や話の展開をしっかりとしたものにするためには、まずは原稿を何度も推敲して、洗練したものにすることと、それを何度も口に出しながらトレーニングすることが必要です。
アドリブで話すということは、そういう経験を何度を積む必要があり、最初からアドリブで話せる人はほとんどいません。
テレビのアナウンサーの言葉も、ニュースの原稿も、バラエティーの司会の言葉もすべて原稿があって話しているのです。
そういう意味で、書くことと話すことは表裏一体であり、どちらも同時に鍛えていくことが、話し方上達の近道です。