小保方さんの言葉と話し方トレーニング

本来、研究者というものは話すことが得意という人は少ないのではないかと思います。

特に世の中でまだ認められていないことや発見されていないことを話す場合は、聴衆は「どこまで本当なのだろうか」という疑いの中でその話を聞いているはずです。

2014年4月に論文のねつ造疑惑で記者会見をした小保方さんの発言の中の「STAP細胞はあります」という言葉は、今年の流行語にまでなった有名な言葉です。

恐らく、記者会見の流れの中では、多くの言葉が交わされたと思いますが、新聞や雑誌の記事になったり、テレビのニュースになったりしたのは、この言葉1つに集約され報道されています。

つまり、メディアという媒体の中に掲載された時には、象徴的な言葉だけが取り上げられ、一人歩きしていまうという傾向にあります。

小保方さんに限らず、私達も、公式な席で発言する場合は、きちんと真意が伝わるように注意して話すということが必要です。

もし、この発言が「そうですね。私の論文の不備等はあるものの、これまで実験してきた中でSTAP細胞の存在を私なりに確信していますが、今後の再検証に協力する中で証明していければと考えています。」としたらどうでしょう。

このような長い文章になると、マスコミ側も勝手なテロップは作りにくくなり、言葉が一人歩きすることもなくなると思います。

記者会見の場合は、突然の質問もあるでしょうが、質問の真意をきちんと理解して、その上で慎重に言葉を選んで発言するということが必要です。

スポーツ選手なども、記者会見で失敗しないようにあらかじめマスコミ対応のトレーニングを行っていると聞きます。

今日のニュースで小保方さんのSTAP細胞の再現実験は、うまくいかなかったということですが、期待もあっただけに少し残念な気がします。

就職の面接などにも言えることですが、人前で話す場合に質問の内容をあらかじめ予想して、どのような言葉で話したら相手にうまく伝わるのかということをリハーサルしておくことはとても大切なことです。

うまくすらすら話すということではなく、相手の質問をきちんと理解して、相手に伝わる話し方ができるかどうかが、面接で一番大切なことです。

相手の質問の意図とは違うことを話したり、話をすり替えたりしてしまうと、誠意が伝わらないと評価されてしまうことになります。

このようなことから、とっさに話すことが苦手という方は、話しのトレーニングをすることが大切です。

自分では何とか話せると思っていても、基本的なトレーニングを積むことで、より冷静に落ち着いて話すことができるようになります。

ヒューマン話し方教室では、実践的なトレーニングを行う中で、話し方のコツを身に着けていくことができると思います。

ヒューマン話し方教室 スタッフより