この2014年の12月の時期に、日本では衆議院選挙が行われ、街頭演説や選挙カーから毎度お馴染みのフレーズが聞こえています。
今回の選挙からインターネットを使った選挙運動も解禁になってはいますが、選挙自体の争点があいまいということもあり、盛り上がりには欠けているようです。
テレビでも各党の政見放送が流されていますが、その演説や主張を聞いてもそれほど心に響いてこないのは私だけでしょうか?
街頭演説やテレビの政見放送では、限られた時間の中で聴衆に好印象を与えようと必死に話しているようですが、残念ながら聞き入ってしまうような演説はほとんどありません。
なぜ選挙演説は面白くないのでしょうか?
それは、使い古された言葉をエンドレステープのように繰り返しているからだと思うのです。
そこで、1つの演説を見ていただこうと思います。
これは、ノーベル平和賞を授与したマララ・ユスフザイさんの演説です。
この演説の中で感じるのは、マララさんの厳しい境遇と実体験から発せられている言葉であるということです。
人々の考え方を変えていくような演説は、まさに自分の実体験から出てくる言葉なのだと思います。
日本の国会議員の中にも、このような演説をされた方がおられます。
これは、かつて「がん対策基本法」や「自殺対策基本法」の成立に向けて努力されていた国会議員の山本たかし氏の演説です。
このように、人々の考え方を変えうる言葉というものは、政策とか、マニュフェストのようなものではなくて、その人の中にある意思がどれくらいの広さを持っているのかを感じられた時ではないかと思います。