私がやっているパソコン教室は、普通のパソコン教室とはずいぶん違った教室なんです。
一つは、私が生徒さんと1対1でお教えするという形をとっている点です。
もちろん1対1で教えるわけですから、生徒さんは質問し放題だし、私は教え放題という形になります。
つまり、1時間なり、2時間なりは、生徒さんと私は始終お互い話しをしているという状態なんです。
さらに、時間に余裕のあるときは、レッスンの前後でパソコンとは直接関係ない話を延々としたりすることもあります。
たまに話が面白かったりすると、レッスン時間以上の時間をおしゃべりの時間にしていることもあるくらいです。
恐らく、通常のパソコン教室でも個人レッスンをやっていると思いますが、パソコンと関係ない話をレッスン時間外に長々とやっている余裕は全くないと思います。
裏を返せば、結構暇なパソコン教室だなあと思われてしまうかもしれません。
しかし、実はパソコンの操作方法を教えることより、おしゃべりの内容の方がずっと重要な話をしていることのほうが多いのです。
つまり、パソコンの使い方ではなくて、パソコンの本質とは何か、インターネットの本質とは何かというような話題は、おしゃべりの方が伝えやすいということなのです。
よく生徒さんに、今日の話はためになったといわれることがありますが、それはおしゃべりの方を指しているみたいです。
もう一つの特徴は、決まりきった教え方は一切していないという点です。
生徒さんが知りたいことをまず理解して、それに関連することをネットで調べながら教えていくようなこともありますし、知らないようなことであっても生徒さんといっしょに解決していくといった方法をとることもあります。
私がやっているパソコン教室のモットーは、「難しく考えないで、今すぐやってみよう」という言葉です。
実は、すでに出来上がった完成形を知ることよりも、ああでもない、こうでもないと試行錯誤する段階を経験することの方が、自分で考えられるようになるし、経験が深まると思うのです。
一人で悩むよりも二人で悩む方が、いい結論になると思いませんか?
実は、話し方教室も同じようなことなのです。
話し方が苦手な人は、同じように悩んでいる人といっしょに試行錯誤することで、少しずつ上達することができるのです。
何事もすぐには上達することはありませんが、自分が話し方教室に入って努力しているという状態が、半分くらいは安心して話すことにつながってくると思うのです。
話し方は、テクニックではないと思います。むしろ、その人自身の人生経験が話し方の中ににじみ出てくるものだと思います。
そういう意味で、あなた自身の言葉で話すことが一番大切なことだと思うのです。
ヒューマン話し方教室のレッスンの中には「アイデンティティトレーニング」というものがあるのですが、これは自分自身、つまり自己をはっきりと認識することで話し方の本質が変わっていくというトレーニングです。
日々のおしゃべりでどれだけ自分を出して話しているかどうかも、そういうことに関わってくると思います。
「話し方教室」というと堅そうに思われる方もいるかもしれませんが、「おしゃべり教室」と考えれば結構楽しいと思いませんか?