人の話を正しく理解するためには、日ごろから話を構造化してまとめるという習慣をつけることが大切です。
この構造化というのは、会議やミーティングなどで話される話題をまとめて、わかりやすくすることを言います。
私達は人が話したことについて、すべてを覚えているわけではなく、頭の中で要点をまとめながら聞いていると思います。
1対1で話す場合でも、論点がずれてしまうことがありますが、多人数で話すような場合は、人それぞれの受け取り方が異なってしまい、そのために話の内容がばやけてしまうことがよくあります。
このため、通常の会議では進行役や、議長というような人がいて、話の内容を時折まとめながら、会議を進めていくのですが、日本の会社で行われている会議の多くは、とりとめのないような話が延々と続き、何が話の結論になるのかが全くわからないようなことも多々あるようです。
このような意味で、多人数での会議の場合は、進行役の話をまとめる力(構造化する力)が問われてきます。
会議の中で発言する場合も、台本があるわけではないので、議題に対してどのような発言をすればいいのかは、まわりの人の発言をきちんと理解し、その要点に対して発言することを求められます。
一方、自分が主役として話をする場合にも、だらだらと話していたら相手には何も伝わりません。自分の話の内容についても、きちんと要点を構造化して簡潔に話すことが必要です。
話の構造化で一番いい方法が、手書きで要点をまとめていくという方法です。
頭で覚えるのではなく、直接紙に要点だけを書きながらまとめていくという手法です。
最近は、パソコンでタイプしている人を多く見かけますが、実はパソコンでまとめるという処理はいいようで、実は構造化には向いていません。
話の要点を紙に書きながら、線で結んだり丸で囲んだりしながら、立体的にとらえて構造化することが必要だからです。
紙に対して話の流れや要点を構造化してまとめておくと、自分が発言する場合に、これまでの話の流れを簡潔にまとめて話し、そののちに自分の意見を言うことができるようになります。
このような話の構造化を習慣づけることにより、わかりやすい話し方を身に着けることができるようになります。