最近、お笑い芸人のピースの一人、又吉直樹さんが書いた「火花」を読みました。
テレビなどでも紹介されて、純文学をお笑い芸人が書いたということで話題になっている本です。
又吉さんといえば、「太宰治」好きで、これまで沢山の本をこれまで読んでいて、NHKなどでも本に関わる番組なども見たことがありました。
どうして、こんな根暗ぽく見える人がお笑いなんかをやっているのだろうと傍からは見られがちな人だと思います。
そういう人が書いた本ということで、興味があって読むことにしました。
本を読んだ感想から言うと、「いったいこれは何を伝えたいと思ったのだろうか?」という疑問詞で終わってしまうような本でした。
もしかしたら、お笑い芸人のアイデンティティを伝えようとした本なのかもしれないとも思いました。
主人公は、どちらというと又吉さんに似たタイプかもしれませんが、もう一人の先輩芸人が実在する人なのか、それとも仮想の人なのかはわかりませんが、とても強烈な個性を持っているお笑い芸人です。
この先輩芸人と主人公の芸人の間の言葉の掛け合いがとてもシュールでなんとも理解しがたい部分があって、そこがお笑いの本質と生きる意味みたいなものを感じさせてくれました。
おそらく、この本を読んでわかったのは、明るい人だからお笑いに向いているとか、暗い人だからお笑いに向いていないというような表面的なことではなくて、純粋に面白いことを年齢に関係なく続けている「あほ」な生き方がお笑いの本質なのかもしれないと思いました。
ほとんどの人は、社会の規範とか、常識とか、他人の目とかを気にしながらその人の人生があると思いますが、本質的に面白いという純粋な目を持ち続けて生きることの大切さを主人公の目から伝えているように思いました。
人それぞれのアイデンティティーとその人の持って生まれた何かを見つめることが、大切なことを気づかせてくれるのかもしれません。
興味のある人は書店で手にとってみてください。
ヒューマン話し方教室 スタッフより