史上最低のスピーチ 会田誠「テキトー」

話す事がまとまっていなくて、時間が足らなくなったり、時間をもてあましてしまうようなスピーチもあるかと思います。

今回見ていただくのは、史上最低のスピーチです。

話し手は、型にはまらないアーティストの会田誠さんです。

もしかしたら言葉では伝えられないような何かを、この人は話しているのかもしれません。

最後まで話を聞くと、アーティストとして目指しているものが少し見えてきます。

史上最低のスピーチにわざとしているところが、この人のねらいなのかもしれません。

人はこの人を反社会的なアーティストと呼ぶのかもしれませんが、

テキトーという言葉の中に、日本の和の精神が潜んでいることを私は感じました。

ヒューマン話し方教室 スタッフより

記憶に残るスピーチ (鳩山首相の辞任表明)

先だって、記憶に残るスピーチとしてスティーブ・ジョブズさんのスピーチの記事を書きました。

私の中では、記憶に残るスピーチとして「鳩山首相の辞任表明のスピーチ」があります。

2009年末に、日本では歴史的な政権交代が行われ、その結果民主党の鳩山内閣が誕生しました。

しかし、期待とはうらはらに、沖縄の基地問題、アメリカとの不調和、個人的な政治資金問題などで辞任に追い込まれた鳩山首相が、最後に行った辞任表明のスピーチは、以外にも感動的なスピーチでした。

スピーチは10分に及ぶものでしたが、原稿なしの状態で、まっすぐ前を見て話す姿は、さすがに政治家だなあと思わせるものがありました。

実のところ、このスピーチの内容はあたかも原稿があるのではと思われるほど、しっかりした内容と流れになっています。

当時の鳩山首相の考え方や政治手法には異議のある方も多かったと思いますが、この辞任のスピーチに関しては多くの方が評価していると思います。

この後、民主党の代表は、菅直人氏に変わりますが、この9か月後の2011年3月11日には東日本大震災が起き、民主党政権はさらなる混迷の中に入っていくこととなります。

ヒューマン話し方教室 スタッフより

赤ちゃんはどうやって言語を学ぶのか?

私たちは、どのようにして日本語を学んできたのでしょうか?

私たちの記憶の中には残っていませんが、赤ちゃんの生後6~8ヶ月の時期がとても重要な時期であるということをパトリシア・クール さんは、「TED」の中で語っています。

世界中のどんな赤ちゃんも生後6~8ヶ月くらいまでは、すべての言語の音を感知できるのですが、母親やまわりの人々が話す言葉を聞く中で、生後10~12ヶ月の時期に、その言語の音のみに特化して脳が形成されていくということのようなのです。

このお話の中で、注目すべきことは、人間が直接赤ちゃんに話すのではなく、テレビや音だけで言語を聞かせた場合、赤ちゃんはその言語の音を習得することができなかったという実験結果です。

つまり、言語を習得する場合には、まわりの人が直接話しかけるということが重要であるということらしいのです。

おそらく、まわりの人が赤ちゃんに直接話しかけることにより、まわりのいろんな音の中から人の声だけを統計的に処理して、言語として認識しているのではないかと思われます。

1歳を迎えるまでに、別の言語を話す人たちがまわりにいれば、自然とバイリンガルになれるらしいのですが、すでに大人になった私たちにとっては、なんとも遅すぎる話です。

一方、私たちが、人前で話すということも同じようなことがいえるのではないでしょうか?

多くの本を読んで話し方の手法やテクニックだけ勉強したとしても、人前で堂々と自信を持って話せるようにはなりません。

実際に、「人を目の前にして話す」ということで初めて、私たちの脳の中で「話し方のネットワーク」が生まれていくように思うのです。

そういう意味で、話し方は「人前でトレーニングを何度もする」ことが本当のトレーニングになるということです。

日ごろから話すことが苦手という方は、ぜひヒューマン話し方教室にご相談ください。

ヒューマン話し方教室 スタッフより

天皇陛下の年頭所感の文章を読んで

新年にあたり、天皇陛下が年頭所感(新年の挨拶)を発表されました。

昨年は大雪や大雨、さらに御嶽山の噴火による災害で多くの人命が失われ、家族や住む家をなくした人々の気持ちを察しています。

また、東日本大震災からは四度目の冬になり、放射能汚染により、かつて住んだ土地に戻れずにいる人々や仮設住宅で厳しい冬を過ごす人々もいまだ多いことも案じられます。昨今の状況を思う時、それぞれの地域で人々が防災に関心を寄せ、地域を守っていくことが、いかに重要かということを感じています。

本年は終戦から七十年という節目の年に当たります。多くの人々が亡くなった戦争でした。各戦場で亡くなった人々、広島、長崎の原爆、東京を始めとする各都市の爆撃などにより亡くなった人々の数は誠に多いものでした。この機会に、満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び、今後の日本のあり方を考えていくことが、今、極めて大切なことだと思っています。

この一年が、我が国の人々、そして世界の人々にとり、幸せな年となることを心より祈ります。

このご挨拶の中で、災害の多い日本で防災を考えることの大切さ、戦争が終わってから70年の節目を迎え、あの戦争の歴史を十分に学ぶことの大切さを強調されています。

この文章でのポイントは、「満州事変に始まるこの戦争の歴史」という部分ではないかと思います。

満州事変は1931年に起こった事件ですが、その3年前に起こった張作霖の乗る列車を当時の関東軍が爆破した事件が、そのきっかけを作っています。

この歴史の内容は、浅田次郎さんの小説「中原の虹」で詳細を学ぶことができますし、同じく「マンチュリアン・リポート」では列車爆破にいたる詳細までもが表現されています。

歴史を学ぶことは、1つの見方だけでなく、多角的な見方を学ぶという上でとても大切なことだと思います。

災害の歴史や、戦争の歴史というものは、年が経つにつれ風化して忘れ去られていくものですが、必ず同じような災害や戦争が再び私達にふりかかることが予想されます。

そのために、防災・防戦争という観点から、たえず過去の災害や戦争の状況を学び、関心を持ち続けていくことが必要であると、天皇陛下は言われているのだと思います。

あなたの記憶に残るスピーチとは?

あなたはこれまでに、記憶に残っているスピーチに出会ったことがありますか?

その昔中学生だった時、演壇に立って話す校長先生の姿が思い出されますが、その話の内容は全く覚えていません。

個人的には、2005年に行われたアメリカのスタンフォード大学の卒業式で、スティーブ・ジョブズが行ったスピーチが記憶に残っているスピーチの1つです。

スピーチには、プレゼンテーションのようなスライドやビデオのような補助ツールはありません。

しかし、そのような補助ツールがないことで、聴衆は話の内容を予測することができず、演者の話に集中するようになります。

演者の方はといえば、話のストーリーがしっかりしていることと、よりわかりやすい言葉でゆっくりと話す必要があります。

スティーブ・ジョブズは、まず自分の生い立ちから話をはじめ、大学で学んだ頃の話、会社を立ち上げ成功してから、失敗した話、そして自分の病気の話、最後に「Stay hungry, stay foolish.」という印象に残る言葉でスピーチを終えています。

このスピーチを見ると、スティーブはスピーチの原稿を読んでいるのがわかると思います。

このスピーチで気づくのは、スティーブが頭を上げるときに、左右の聴衆を見ているという点です。

また、拍手があったときは、次の話を始めるまでに十分な間をとっていることがわかります。

そして最後は、同じ言葉を何度も繰り返し、聴衆に1つの言葉を印象づけています。

また、その内容は若い卒業生に対して、無駄に他人の人生を生きるのではなく、自分の心の声を聴いて、自分の直感を信じて生きなさいということを話しています。

そして、自分の人生に影響を与えた言葉「Stay hungry, stay foolish.」という言葉を卒業生に送っています。

このスピーチが世界的にすばらしいスピーチとたたえられているのは、不幸な子供時代を過ごし、大学を中退したスティーブ・ジョブズが他人とは違う人生を歩み、会社を立ち上げ、成功したり失敗したりして歳をとり、病気となり、死を意識して生きる年齢となっているという状況で、あえて自分の人生を振り返って本心で語っているという姿にあると思います。