池上彰さんの話し方っていいですよね

砂漠

先日、池上彰さんの「大人も子どももわかるイスラム世界の「大疑問」」という2002年に出版された本を購入し、ここ数日で一気に読み終わりました。

今から13年ほど前に書かれた本でしたが、イスラム教のことや、中東の歴史のことなど、今まで全く知らなかったことを初めて理解できたように思います。

池上彰さんと言えば、ニュースのわかりやすい解説者としてよくテレビ出ていますが、書かれた本を読んでも、テレビと全く同じようにわかりやすく、この人の深い知識と、わかりやすい説明には本当に敬服してしまいます。

加えて、とても謙虚で丁寧な話しぶりと、説得力のある話の組み立てにも、感心してしまいます。

一体どのようにしたら、池上さんのような話し手になれるのだろうかと、その舞台裏を知りたくなります。

池上さんのすばらしいのは、ニュースや事柄に至るまでの歴史や経緯について十分に下調べをして、点と点をつなぎながら、そのニュースに至るまでのストーリーを解明している点にあると思います。

その歴史や事実を事細かに伝えるというより、「なぜ、そうなるのか」という因果関係を聞き手が理解しやすいように、アレンジして伝えているところが、池上流だと思います。

その昔、NHKで週刊子供ニュースを10年近くもやっていたという経験が、池上流のニュース解説を生み出していったのかもしれません。

さらに、池上さんのすごいところは、「自分の意見を絶対にニュース解説に混ぜない」という点だと思います。

多くのテレビのニュースアナウンサーや解説者は、自分の意見を混ぜながらニュースを紹介していることが多いのですが、世の中にはいろんな考え方があって、自分の意見を混ぜてニュースを紹介することは、視聴者に考えさせないということにもなるし、意見の違う人に無理やり自分の考えを押し付けることにもなると思います。

その点で、池上さんの解説の姿勢は、「視聴者に考えさせるヒントを与えている」というところまでで、結論はどうぞ自分で考えてくださいと言っているのです。

これは、私たちの日常の話し方にも参考になることがあると思います。

話の結論を言ってしまうよりも、相手が話の内容を聞いて、「それって、こういう事なの?」と逆に気づいて、聞き返してくるような話し方が、最もその人の記憶に残ってくるのではないかと思うのです。

一方的にしゃべり続ける人より、相手にしゃべるための隙間と材料を与えながら話すという人の方が、圧倒的に好感度があがるように思いませんか?

そういう意味で、池上さんの好感度はピカイチだと思います。

今回、池上さんの書かれた本を読んで、宗教について考えたり、中東の歴史について考えたり、これから先の時代について考えたりすることができて本当によかったと思いました。

皆さんも、書店で池上さんの本を手に取ってみてはいかがでしょうか?

ヒューマン話し方教室 スタッフより